築年数が経った戸建て、どうする?
売却・活用・解体の判断基準

長く住んだ家や、受け継いだご実家。築年数が経った戸建ての価値の考え方と、選べる方法、気をつけたい税金や費用をまとめました。
築年数が重なると、「この家を将来どうするか」という悩みが大きくなります。古い家が市場でどう評価されるのか、解体したほうがいいのか、判断に迷われる方は少なくありません。
建物の価値と、土地の価値
木造住宅の法定耐用年数は22年と定められています。これは税務上の基準ですが、中古住宅の査定にも影響し、築20〜25年を過ぎた木造住宅では、建物の評価がほとんど残らないことが少なくありません。
ただし、建物の評価が低くても、売却価格がゼロになるわけではありません。戸建ての価格は、土地と建物の合計で決まります。
選べる4つの方法
- そのまま売る(古家付き土地)解体費用をかけずに、現状のまま売り出せます。リフォームして住みたい方の需要があります。
- 解体して更地で売る新築を建てたい方に好まれます。解体費用が先にかかります。
- リフォームして貸す賃貸の需要がある立地なら家賃収入が見込めます。修繕費や空室のリスクがあります。
- 手放す方法を検討する相続放棄や寄付などの方法もありますが、条件が厳しく、選べる場面は限られます。

古家付きと更地の比較
| 古家付きで売る | 更地にして売る | |
|---|---|---|
| 事前の費用 | かからない | 解体費用がかかる |
| 向いている買い手 | リフォームして住みたい方 | 新築を建てたい方 |
| 固定資産税 | 住宅用地の特例が続く | 翌年から特例が外れ、土地の税額が上がることがある |
| 注意点 | 建物の状態を説明する必要がある | 売れるまでの期間が長いと負担が増える |
どちらが有利かは、その地域でどのような買い手が多いかによって変わります。周辺の需要を確かめてから決めるのがおすすめです。
価格に影響する土地の条件
- 土地の形 四角い整形地は建てやすく、好まれます。通路の奥に土地が広がる「旗竿地」などは、評価が下がりやすい傾向があります。
- 道路との接し方 原則として、幅4m以上の道路に2m以上接していないと、建て替えができません(再建築不可)。売却価格に大きく影響するため、早めの確認が必要です。
- 境界 隣地との境界がはっきりしていると、買主様が安心して検討できます。必要に応じて測量をおすすめします。
使える税金の特例
売却で利益(譲渡所得)が出ると、所得税と住民税がかかります。譲渡所得は「売却代金 −(取得費+売却にかかった費用)」で計算します。
- マイホームを売ったときの特例 ご自身が住んでいた家を売る場合、一定の条件を満たすと、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。住まなくなってからも、3年後の12月31日までに売れば対象になる場合があります。
- 相続した空き家を売ったときの特例 昭和56年5月31日以前に建てられた家を相続し、耐震改修または解体をして売却した場合などに、一定の条件で譲渡所得から控除を受けられる制度があります。相続人の人数などで控除額が変わります。
税金や特例は、ご事情によって使える条件や税額が異なります。この記事は一般的な制度の概要です。最終的なご判断は、税理士または税務署にご確認ください。トラストフォードでは、提携する税理士をご紹介できます。

「とりあえずそのまま」に潜む負担
はっきりした目的がないまま空き家を置いておくと、税金や手入れの費用がかかり続けます。管理が行き届かず「特定空家」などに指定され、自治体から勧告を受けると、固定資産税の住宅用地の特例が受けられなくなります。台風などで屋根材や外壁が飛び、近隣に被害を与えた場合は、所有者の責任になります。
まとめ
- 建物の評価が低くても、土地には価値が残ります。
- 古家付きで売るか更地にするかは、周辺の需要で判断します。
- 土地の形・道路との接し方・境界は、早めに確認しておきます。
- 税金の特例は条件が細かいため、売却前に確認しておくと安心です。


